2006年07月17日

全編

第二刀 血拭き 知識(Seacret)

世界の天辺なんかに興味が無かったと言ったら嘘になるだろう。誰もが一度は何かの天辺になりたいものだ。
俺は知る事の天辺を目指し、あいつは守る事の天辺を目指した。彼女は甘さの天辺を目指した…。
人であろうとした俺、人を拒み続けたあいつ、人に騙された彼女…。最後には手を差し伸べてしまう俺達…。●無しを守ることに何の得も無いとしても…。
                                                                                                                                                        (ネスラム=シュビレの日記の断片より) 
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後編

(バルト国騎士団 剣術修練場付近 パート:睦月 里塑芭)

 おじさんは倒れていなかったが、私の刀はおじさんの剣の刃の部分を見事に粉砕していた。

折れた刃先はどこかに飛んでいったけど、さっき聞こえた悲鳴は誰のものだったんだろう

などと一瞬考えたが、今は必要の無いことだ。救護隊である9番隊の人が動いてくれるだろうし、今は試験に集中だ。
 おじさんは折れた剣の柄を持ったまま、俯いていた。
「まさか、この俺がやられるとはな…」
方膝を会場につけ尚おじさんは言葉を紡ぐ。
「俺の…、完全な負けだな……」
息も切れ切れにおじさん倒れていった。その背に私は、
「ありがとうございました」
 直角になるほど腰を曲げてお辞儀をした。
 おじさんは腕だけ上げてブイサインを作ったまま、救護班が来るのを待っていた。
 その後は順調に試合の後始末も終わり。今回は私の勝利という形で試合は終った。

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posted by 久那光 at 17:23| Comment(0) | 聖痕物語 第1刀 始動(詩導) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

前編

  誰でも良かったわけではない。
      君だから……。

(バルト国騎士団 剣術修練場第四試験会場 パート…睦月 里塑芭)

「どっせいっ」
 掛け声と共にバスターソードによる斬撃が目の前に迫る。私はそれを左右に避け、はたまた後ろに引きながら、避けながら相手の隙を窺っていた。
 相手は、体格にして二回り程大きく、質量にして三倍以上違う。相手も相当手練れの同僚である。髭を豊富に蓄えた温和なおじさんであるが、試合中の顔は鬼の形相である。お互い手などを抜いても喜ばない。それにこれは半期に一回在る剣士から騎士への昇格試験。1番からまで十三番までバルト国騎士団『十三神龍』の隊長達の立会いの下おこなわれる試験である。
(この試験に合格するために私は今日まで頑張ってきたんだ。)
 十六の夏の試験会場での一試合であった。

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posted by 久那光 at 17:21| Comment(0) | 聖痕物語 第1刀 始動(詩導) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月15日

0―序詩

 
 神々が世界を創造し、又、世界に具現する頃、
     
      人々は神という存在を敬わなくなった。
 
それは神々を隣人とし、神々と共に生きるということの表れであった。
 光あるところに闇あり。この言葉通り、神々の影として魔族は存在した。
 
 
 神々が大地を創造したというのなら、魔族は大地に起こる現象を創造したという。愛、友情、裏切り、殺戮…。全ての心の在り方もまた、魔族の作り上げた物であると言えよう。
  
 そんな中、神々の力は衰え、人々と同等の力を持つようになった。
  しかし、それでも尚、神々の力は人間においての天才と呼ばれるほどの力があるのは確かであった。



   しかし、人々は嫉妬深く、神魔を巻き込み争いを行った。
        いつまでも……、いつまでも……。
                   (叙事詩 ライカ=アーゲイン著)
posted by 久那光 at 20:16| Comment(0) | 聖痕物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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